セブン―イレブン・ジャパンは21日、これまで実験的に行ってきた時間短縮営業を本格的に開始し、一部店舗で24時間営業を終えると発表した。4月から時短営業を実験してきた8店舗が11月1日に時短営業に移行する。24時間営業のビジネスモデルを日本で確立したコンビニ最大手のセブンが時短営業に踏み切ることで、飲食業界や流通業界でも24時間営業の見直しが広がる可能性がある。

人手不足が深刻化する中、コンビニ各社は営業時間の見直しを迫られており、ローソンやファミリーマートでも24時間営業をしない店舗が増えている。セブンは21日、時短営業を求めるフランチャイズチェーン(FC)加盟店向けのガイドラインを公表。東京都内で記者会見したセブンの永松文彦社長は「ニーズがあれば24時間営業が望ましいが、人手不足の中でやりたくてもできない店がある」と述べた。8店の店名や営業地域については明らかにしなかった。

今年2月、大阪府内のセブンのFC加盟店店主が人手不足などを理由に時短営業を強行し、コンビニの24時間営業を巡る問題が社会問題化した。セブン本部が今夏に行ったアンケートでは、回答した約1万4500店のうち約15%に当たる約2200店が時短実験を「実施」または「検討中」と回答。9月末時点で約230店が実証実験に参加しており、今後も時短営業に切り替える店舗は増えるとみられる。(毎日新聞)