カネボウ化粧品とファミリーマートが、化粧品の販売で提携する。

 カネボウの主力ブランドを、ファミリーマートの国内全店舗(約1万2000店)で9月中旬から販売する。化粧品大手はブランドイメージを保つため、美容部員が接客する百貨店や専門店などで販売するケースが多く、特定のコンビニエンスストアと組んで販売するのは極めて異例だ。店舗数が多いコンビニと連携し、販路拡大につなげる。

 対象とする商品は、カネボウが「メディア」ブランドで販売するファンデーションや口紅など約50種類。コンビニ店内に特設の棚などを設ける。ターゲットは40歳代以上の女性で、コンビニをよく利用する年齢層と重なる。

 化粧品市場は、少子高齢化の影響で頭打ちの状況だ。2015年の国内出荷額は約1・5兆円と、リーマン・ショック後の09年(約1・4兆円)に比べ約8%増えたが、05年の水準を回復したに過ぎない。

(読売新聞)