セブンイレブン沖縄、社長が語る戦略 人手不足でオープン3カ月前、すでに従業員募集
セブン―イレブン・沖縄(那覇市、久鍋研二社長)は9日、県内初出店となる店舗の開店日が7月11日になると発表した。那覇市を中心とした十数カ所で一斉に開く。県内企業の協力も得て、5年で250店の出店を目指す。また、石油類の卸・直売事業を手掛けるりゅうせき(浦添市、當銘春夫社長)は9日、セブンとのフランチャイズ(FC)契約締結を発表した。
コンビニ事業に初めて参入するりゅうせきは、北谷町のガソリンスタンドに併設した「北谷北前1丁目店」を同日開店する。省燃費車の普及でガソリン需要の伸び悩みが続く中、給油のついでに買い物できる拠点を持つことで、ガソリン販売事業との相乗効果を狙う。
セブンはこれまで、金秀グループや沖縄ツーリストともFC契約を結び、1号店の準備が着々と進む。セブン-イレブン・沖縄は10日、那覇市松山の国道58号沿いのビルに事務所を移転。同ビル1階に開く店は直営店となる。
久鍋社長が9日、沖縄タイムス社を訪れ、人口や事業所の多い那覇市を中心に出店し、年内で中部圏域までの出店を固める方針を示した。
人手不足が深刻化している小売業界の実情に対応するためセルフレジの導入を検討。通常より1カ月半早い開店3カ月前から人材確保に乗り出し、13日から店舗従業員の募集を始めることも報告した。
離島地域への出店は、弁当やデザートの製造工場が本島内にあるため商品の発送が課題だとして「現時点では難しい」と説明。「冷凍技術ができれば将来的には出店したい。技術革新が進む中で可能性を考えたい」とした。
県産商品の開発と全国発信にも意欲を示した。商品開発では加盟店舗のオーナーらと研究を重ね「沖縄に合う味を追求している」と述べ、「開店後も商品をリニューアルしていく。第2弾、第3弾と地域商品を作る」と語った。
国内最大の店舗展開を生かし、2017年から全国の店舗で実施している期間限定の「沖縄フェア」を今後も開く考えも示した。(沖縄タイムス)