セイコーマート、関東で支持拡大 茨城では85店 北海道産商品が人気
初出店から30年
コンビニ道内最大手セコマ(札幌)が運営するセイコーマートが、茨城県に出店してから今年で30年を迎えた。店内調理コーナー「ホットシェフ」やメロンアイスなど道産商品の人気に加え、県内で消費量が高い米菓の専用棚を設けるなど道内と同様、地域に密着した運営を展開。同県内の店舗は85店に増え、着実に支持を広げている。
「今日の昼も私はカツ丼、妻は豚丼。全国チェーンにはないホットシェフが気に入っていて1日3回以上は利用する」。今年2月、「セイコーマート茨城空港前店」を訪れた同県在住の無職片山憲治さん(66)は笑顔で話した。
酒卸から始まったセコマが道内初のコンビニを札幌に開店したのは1971年。評判は全国に広がり、茨城県(88年初出店)と埼玉県(87年初出店)の地元酒販店が「ノウハウを提供してほしい」と希望。フランチャイズ(FC)契約を結んだのが関東進出の始まりだ。現在は本州では埼玉の11店を合わせ関東地区に計96店を展開する。
コンビニ大手やドラッグストアがひしめく関東で生き抜くため、商品の差別化を徹底。現地スーパーの米菓売り場が広いことをヒントに、1年前から関東全店に地場産の米菓を集めた専用棚を設けた。15年に関東で売り始めた道産メロン果汁使用のメロンアイスの販売個数は昨年、当初の4倍まで増加。炭酸飲料のガラナやリボンナポリン、「やきそば弁当」など北海道のご当地商品も売れ筋という。(北海道新聞)