コンビニ大手のファミリーマートは、24時間営業の見直しの検討を始めた。人手不足が深刻化しているためで、一部店舗の営業時間を短縮する実証実験を実施。売り上げや人件費への影響を検証し、24時間営業を継続するかどうかを判断する。

ファミマは全国約1万7800店舗のうち、オフィスビル内など約5%の店舗を除き、24時間営業している。しかし、人手不足に伴う人件費の高騰によって加盟店の経営が厳しさを増しており、営業時間の見直しを検討するために一部店舗で深夜など来店客の少ない時間帯に限り、一定時間店を閉める実験を進めている。

人手不足の深刻化を受けて、外食産業などでは既に営業時間を短縮する動きが広がっている。しかし、コンビニは夜間の商品の配送など、24時間営業を前提とした経営モデルとなっており、ライバル店との競争で不利になる恐れもあることから、営業時間を短縮する大手は出ていない。ローソンも過去に一部店舗でファミマと同様の実験をしたことがあるが、「売り上げが落ち込んだ」といい、営業時間の見直しを見送った。ファミマも実験でどのような影響が出るかを見極めたうえで、慎重に判断する方針だ。(毎日新聞)