ミニストップは26日、企業のオフィスなどに設置する無人コンビニ「ミニストップ・ポケット」を11月から本格展開すると発表した。設置や維持にかかる費用を抑えながら販売拠点を拡大させる。2021年度までに1000か所の設置を目指す。

 商品棚と冷蔵ケースを並べ、日持ちする飲料や菓子、カップ麺など100~120品目をそろえる。消費期限が短いおにぎりや弁当、年齢確認が必要な酒類やたばこは扱わない。

 来店客はセルフレジを使って商品のバーコードを読み取り、現金ではなく、電子マネーやスマートフォンなどで決済する。

 すでに首都圏などで試験的に設置しており、オフィス向けにコーヒーなどを提供するユニマットライフと提携し、同社の顧客向けに売り込む。オフィス、工場、病院に加えて、テレワークで利用が広がるサテライトオフィスなどへの設置を想定している。

 新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が増え、都心部のオフィスに入居するコンビニの店舗は苦戦している。無人コンビニは3平方メートルほどのスペースでも設置できるため、ミニストップは簡易な「店舗」を通じて販路を確保していく考えだ。

 無人店舗を巡っては、ローソンが昨夏から、横浜市内の店舗で、深夜に売り場の店員をゼロにする「無人店舗」の実験を行った。セブン―イレブン・ジャパンも、深夜帯は自動販売機だけで営業する実験を行うなど広がりを見せている。(読売新聞)