三菱商事は15日、コンビニエンスストア3位のローソンを子会社化する方針を固めた。TOB(株式公開買い付け)を実施し、現在33・4%の出資比率を 50%超に引き上げる。取得額は千数百億円になる見通し。経営への関与を深めて収益力を高め、コンビニ上位2社を追い上げる。週内にも正式決定する。

小売り間競争が激化する中、三菱商事が持つ海外ネットワークを生かし、食材調達や商品開発力を強化。出遅れている海外展開を加速させるほか、金融などの事業でも商社のノウハウを提供する。

コンビニ業界では、1日にファミリーマートと、サークルKサンクスを抱えるユニーグループ・ホールディングスが経営統合。店舗数で首位セブン―イレブン・ジャパンに肉薄する業界2位となり、ローソンは3位に転落した。

ローソンは6月に三菱商事出身の竹増貞信社長が就任、両社は連携強化を進めていた。

大手商社は資源価格下落で収益が悪化、小売りなどの非資源分野に力を入れている。伊藤忠商事は統合したユニー・ファミリーマートホールディングスに33.4%、三井物産はセブン&アイ・ホールディングスに1.8%それぞれ出資。調達や物流などで結び付きを強めている。

(時事通信)