ローソンは4日、来年春をめどに無人レジの実験を首都圏の数店舗で始めると発表した。利用者がスマートフォン(スマホ)で商品代金の支払いを済ませることで、レジ対応をする店員が不要になる。

小売業界でも人手不足は深刻化しており、コンビニ大手では24時間営業を見直す動きも出てきた。無人レジはローソンの省力化に向けた取り組みの一環。近い将来、自動的に調理された「からあげクン」を接客ロボットが売り込みをする日が来るかもしれない。

記者会見で竹増貞信社長は、社会インフラとしてのコンビニエンスストアは「24時間、営業しているからこそ、いろいろなことに応えられる」として、24時間営業にこだわる姿勢を強調。その上で「深夜営業(での課題)をテクノロジーを使って解決したい」と述べた。

実証実験では、実際の店舗で午前0時から5時の間、レジ対応をする店員は不在となる。利用者は専用のスマホアプリを使い、選んだ商品のバーコードを読み取り、支払いを完了する。

店舗は完全に無人化されるのではなく、店員はその時間帯、商品の整理や陳列業務に集中することで、より少人数での店舗運営が可能になるとしている。

竹増社長はスマホ決済は支払い方法のひとつとして検討を進めているとして、同時にレジロボといわれるセルフレジの実験も行っていると説明した。また、同日、報道陣に公開した「ローソンオープンイノベーションセンター」では接客ロボットや電子タグなど、IT技術を使った未来のコンビニへの取り組みを披露した。(ロイター)