コンビニ最大手・セブン―イレブンのスマートフォン決済「7pay(セブンペイ)」の不正アクセス問題で、セブン&アイ・ホールディングス(HD)は5日、他のスマホ決済事業者がすでに採り入れている「2段階認証」の導入や、チャージ(入金)上限額の見直しなどを今後行うと発表した。

セブンペイの運営会社セブン・ペイの小林強社長は4日の会見で、2段階認証を導入していなかった理由について、他社のような専用アプリではなく、既存のセブン―イレブンアプリに決済機能を追加する形でセブンペイを導入したためと説明。「2段階うんぬんと同じ土俵で比べられるのか、認識していない」と述べていた。一夜明け、一転して対策に乗りだした形だ。

2段階認証を導入する理由について、セブンHDの広報担当者は「そこが課題であると認識し、セキュリティーを強化することにした」と説明。一方で不正アクセスを受けた原因については「まだ断定できていない」とした。

セブンHDは原因分析とセキュリティー対策の強化のための新組織も5日に立ち上げた。総責任者にはセブンHDの後藤克弘副社長が、プロジェクトリーダーにはセブン・ペイの小林社長らが就く。今後安全対策を検討し、不正防止対策を講じるという。(朝日新聞)